モンテッソーリが言う「秩序感」とは、1歳ごろから3歳頃までの子供に強く現れる特有な感受性です。子供良き援助者になるため、子供に「秩序感」の感受性が出てきたころに気をつけたいことを解説します。
「秩序感」とは、1歳ごろから3歳頃までの子供に強く現れる特有な感受性です。
「秩序感」とは、いつもの場所、いつもの方向、いつも行う順序、など 子供はいつもと変わらないことを望みます。
それが、「秩序感」です。
「秩序感」は自分を取り巻く環境とその諸関係を覚え、 世界における自分の位置付けがわかるためです。
それがわかっている環境では子供はまごつかいなので、 動いて、目的物に達することができるのです。
子供にとって秩序とは、もののあり場所や順序や所有物などが定まっていることで、 そこでは目をふさいでも歩き回れるし、必要なものがすぐに見つかります。
子供は、身の回りの勝手が、細かいところまでわかっていなければ安心を得られません。 だから、子供にとって「秩序」とは、家を建てる地盤か、魚がその中で泳ぐ水に相当するのです。
秩序感のことを知っているかどうかで、 子供に対しての良き援助者になるかどうかの違いが出てきます。
モンテッソーリは「幼児の秘密」という本に 「大人は、自分の身近に暮らしている小さな人の心の中の秘密をあまり知らなさ過ぎます。
しかし、子供というものは、大人にわからない心の要求を満足させながら 生活したがるものだという指摘をしただけで、 大人はそれに気づき、子供がそんなときに表す特殊の感情を識別するようになります。」と言っています。
幼児は特色ある整頓好きの傾向を見せます。 1歳半から2歳までで、彼らがたとえ漠然とした形にしろ、 すでに身辺の秩序への欲求をはっきりあらわします。
幼児は乱暴の中で生活し得ないのです。 乱暴は苦痛を引き起こし、大泣きするか、 時には本当の病気の症状を停止、継続的興奮状態になって現れます。
幼児は大人や大きい子供が気にとめない秩序の狂いに直ぐに気づきます。 秩序感の時期は生後数ヶ月以内に始まりますから、大人はよほどの注意を払わねばなりませんね。